「ぐうたら農法」の土作り(農法 2013.3.4)
先日のブログで、本菜園の土は10年前はスコップが簡単には入らないような固い重粘土の土だったことを紹介しましたが、伊東ファームのクイムシさんから重粘土の場合の土作りについて報告してほしいと要望がありましたので紹介します。
表記のとおり、私の土作りは、無農薬、無耕起、無堆肥の農法です。本方法を西村和雄氏は「ぐうたら農法」と称しました。私の場合ですが、まず植えるところに溝を掘り、油粕を入れ発酵腐敗を待ちます。次いで約2週間後に発酵鶏糞を入れ、移植作業に移ります。移植後は、収穫物残渣や枯れた雑草をマルチとして使い、野菜の株元におきます。さらに、出てくる生ごみを畝の間に埋めています。
こうした作業を続けていると、表層に置いた枯草や生ごみの有機物は自然と土に還り、しだいに土は肥えていき、いわゆる団粒構造をしたさらさらの土になっていきます。別に土作りということをしたわけではありませんが、このような方法を続けていると自然に土は肥えていくということでしょう。
さらに詳しく土つくりを考えますと、土壌改良にはワラのような植物繊維が重要で表層に置く有機物は多いほど早く土は肥えると言われます。このため、冬はオート、夏はソルガムなどのイネ科の作物を育て、それらの全量をマルチとして使うことが勧められます。その量は、乾物でそれぞれm2あたり2kgと言われます。
また、発酵鶏糞などの有機肥料の使用ですが、これらは、植物の生長に必要なチッソ(N)等は豊富ですが、繊維の割合は少ないので土壌改良効果は少ないと言われます。そこで、私の場合、これらは土作りでなく植物の養分肥料としていれます。使う量は、m2あたりでN合計15gを目標に、油粕100g(N5g)、発酵鶏糞で500g(N10g)程度をいれますが、土が肥えてくれば少なくなっていきます。
参考になれば幸いです。
写真は、これを機会に掘ってみました我が家の菜園の土層です。約40cm下には水田だった元の層があり、その上が重粘土の層であることが分かりました。見たところ、重粘土の層はかなりさらさらとした団粒構造になっていましたが、重粘土の土塊も残っており、まだまだ肥えていないと感じています。
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- 2013/03/04(月) 12:37:05|
- 土作りと肥料
-
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| コメント:2
クイムシ さん
コメント、ありがとうございます。
粘土となると、不耕起がぴったりですね。
本文には書きませんでしたが、以前は米ぬかも使っていました。
米ぬかと発酵鶏糞の成分がほぼ同じであることが分かったことから、
今は安価な発酵鶏糞を主体に使っています。
草々
> わがままを聞いてくださって有難うございます。
> 私のために不要な穴まで掘っていただき恐縮です。
>
> 大々的に土をひっくり返して何かを鋤きこむ
> というようなことは無いのですね。
> 安心しました。
>
> 大角豆先生のいつも使っている
> 油粕と発酵鶏糞で土作りをされたわけですね。
> そして緑肥をマルチに使って長い時間をかけて
> 土を育ててこられたわけですね。
>
>
>
> 田んぼを重粘土で埋め立てた場所ということで、
> うちの菜園に似ているなと感じます。
> うちの粘土層は固くてスコップが利かないし
> かなりの厚さが有るようで1mくらい掘っても
> 下の地盤が現れません。
>
> 自宅の庭に作っている菜園も同じ構造で
> 粘土層のために水はけが悪く
> 昨年の秋に大雨が降ったときには
> 冠水して菜っ葉類が全滅して仕舞いました。
> 高畝にしてやり直した所何とかできています。
>
> またしてもお願いで申し訳有りません。
> 下に粘土層が有る場合の畑の水はけには
> どのような対策を講じていらっしゃいますか?
>
>
> 昨日「ぐうたら農法のすすめ」の本をアマゾンで
> 発注しました。これからもよろしくお願いいたします。
- 2013/03/05(火) 12:44:22 |
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- ささげくん #-
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わがままを聞いてくださって有難うございます。
私のために不要な穴まで掘っていただき恐縮です。
大々的に土をひっくり返して何かを鋤きこむ
というようなことは無いのですね。
安心しました。
大角豆先生のいつも使っている
油粕と発酵鶏糞で土作りをされたわけですね。
そして緑肥をマルチに使って長い時間をかけて
土を育ててこられたわけですね。
田んぼを重粘土で埋め立てた場所ということで、
うちの菜園に似ているなと感じます。
うちの粘土層は固くてスコップが利かないし
かなりの厚さが有るようで1mくらい掘っても
下の地盤が現れません。
自宅の庭に作っている菜園も同じ構造で
粘土層のために水はけが悪く
昨年の秋に大雨が降ったときには
冠水して菜っ葉類が全滅して仕舞いました。
高畝にしてやり直した所何とかできています。
またしてもお願いで申し訳有りません。
下に粘土層が有る場合の畑の水はけには
どのような対策を講じていらっしゃいますか?
昨日「ぐうたら農法のすすめ」の本をアマゾンで
発注しました。これからもよろしくお願いいたします。
- 2013/03/04(月) 13:57:29 |
- URL |
- 伊東ファームのクイムシ #SEkUOD82
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